ラボグロウンダイヤモンドは、環境への影響が比較的少なく、倫理的な観点からも注目されています。
天然ダイヤモンドの採掘は地下鉱山で行われ、地球環境に対する負荷が高い一方で、ラボグロウンダイヤモンドは地下資源の採掘を必要とせず、持続可能な方法で生産されるため、環境に優しいとされています。
今回は比較図も交えて、より具体的にご説明致します。
ラボグロウンダイヤ vs 天然ダイヤモンドの環境に優しいのは?
①土壌の採掘
先程も触れましたが、
・天然ダイヤモンドの採掘は地下鉱山で行われ、土壌への負荷が大きい
・ラボグロウンダイヤは工場(研究所)で生成されるため土壌への影響はなし
土壌への影響の少なさはラボグロウンダイヤに軍配が上がるでしょう。
②水の使用量
天然ダイヤモンドは、ラボグロウンダイヤの約7倍使用しているというデータもあり、ラボグロウンダイヤの方が少なくすんでいます。
③労働の安全性
天然ダイヤモンドはきちんと管理されている場所もありますが、ダイヤモンド採掘に携わる採掘労働者の多くが低賃金労働や人権侵害に苦しんでいます。
・子供が鉱山で働いている
・半ば強制的に働いてる
といったケースもまだ存在します。
※参考記事
「ダイヤモンドの問題 〜人権問題〜」
https://diamondsforpeace.org/human-rights/
ラボグロウンダイヤは研究所で生産されており、低リスクな労働環境であります。
④二酸化炭素(CO2)の排出
・天然ダイヤはCO2の排出が1ctあたり57000g
・ラボグロウンダイヤは1cあたり0.02g
というデータがあります。
環境面へはおおむねラボグロウンダイヤモンドのほうが優しいと言えるでしょう。
一方で天然ダイヤも以前問題であった「紛争ダイヤモンド※」は国際連合の努力などにより減少しています。
※紛争ダイヤモンドは減少した。
紛争ダイヤモンドは、反政府軍が武器調達の資金源を目的とし、取引売買する天然ダイヤモンドです。
2000年に国際連合が採択した「キンバリープロセス」は、紛争ダイヤモンドの流通に関する国際的な認証制度を設け、紛争ダイヤモンドの取引を制約することを目的としました。これにより紛争ダイヤモンドの輸入は減り、今では「紛争ダイヤモンド」の流通量は1%とも言われています。