【ダイヤモンドのモース硬度】ダイヤモンドは世界で一番硬い宝石?

09th July 2024
【ダイヤモンドのモース硬度】ダイヤモンドは世界で一番硬い宝石?

「ダイヤモンドの硬度」みなさんはダイヤモンドがどのくらい硬いか知っていますか?何となくダイヤモンドは硬いというイメージはあるものの、 実際にはどれくらい硬いのでしょう?

 

宝石はどれも硬そうに見えるけど、落としたり・ぶつけた拍子に欠けてしまうことも。 実は筆者も指輪を着けているときに不意にぶつけてしまい焦って確認したことが何度もあります...。今回はダイヤモンドをはじめとした、ジュエリーの「宝石の硬さ」についてご紹介します。 

 

 

 

目次

  1. 鉱物の硬さを計る基準「モース硬度」
  2. ダイヤモンドは世界で一番硬い宝石?硬度が高い宝石 best5
  3. ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けない?割れないの?
  4. 天然ダイヤモンドと全く同じ特性を持つラボグロウンダイヤモンド
  5. おわりに

 

 

 

1. 鉱物の硬さを計る基準「モース硬度」

 

 ダイヤモンド1

 

宝石にあまり詳しくない方でも、「ダイヤモンドは世界で一番硬い宝石」だと一度は耳にしたことがあるのではないのでしょうか?でも、もしそうだとしたらどうやってダイヤモンドが世界で一番硬いと言われているのでしょう?

 

 

フリードリッヒ・モース

実は、鉱物の硬さを測る尺度として1812年にドイツの鉱物学者フリードリッヒ・モースによって考えられた「モース硬度」というものが存在します。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ フリードリッヒモース

 

 

10段階に分けて一番軟らかいものが「1」、一番硬いものが「10」とされており、それぞれの段階に対応する鉱物が設定されています。硬さの基準は「鉱物同士でひっかいたときに傷が付くか」に基づいて硬さが評価され、 傷ついた方がモース硬度は低いとされています。

 

 

わかりやすい例で言うと、私たちの爪のモース硬度は約2.5と設定されており、爪で引っ掻いて削れる鉱物はモース硬度が2.5以下となります。ただ、こちらのモース硬度計は相対的な尺度であり、鉱物の絶対的な硬さを示すものではありません。あくまでも、ある鉱物が他の鉱物を引っ掻くことができるかどうかに基づいて評価されています。

 

 

ダイヤモンドは、このモース硬度の最高位「10」と評価されているため、世界で一番硬い宝石と言われているんですね。そして現在、ダイヤモンド以外でモース硬度「10」を持つものは、自然界には存在しません。

 

 

 

 

 

2. ダイヤモンドは世界で一番硬い宝石?硬度が高い宝石 best5

 

 ダイヤモンド2

 

モース硬度によって、ダイヤモンドは世界で一番硬いということがわかりましたが、他の宝石はどうなんだろう?と気になった方もおられるのではないでしょうか?そこで、硬度が高い宝石をBEST 5でご紹介したいと思います。

 

 

①ダイヤモンド (Diamond) - 硬度10

【特徴】世界で最も硬い宝石。透明度が高く、強い光沢と高い屈折率をもつ。主に婚約指輪や高級ジュエリーに使用されています。

 

 

②コランダム (Corundum) - 硬度9

【特徴】 ルビー(赤)とサファイア(青)として知られる。高い硬度と耐久性を持ち、さまざまな色で見つかり、宝飾品や工業用途にも使用されています。

   

 

③クリソベリル (Chrysoberyl) - 硬度8.5

【特徴】 金緑石とも呼ばれ、猫目効果(キャッツアイ)を持つことがある。アレキサンドライト(変色する宝石)も含まれ、希少で高価とされています。

 

 

④トパーズ (Topaz) - 硬度8

【特徴】無色・青・黄色・ピンクなどの色があり、透明度が高い。比較的硬いが、割れやすい性質がある。ジュエリーや彫刻に使用されています。

 

 

⑤ベリル (Beryl) - 硬度7.5~8

【特徴】 エメラルド(緑)とアクアマリン(青緑)として知られる。鮮やかな色と透明度が特徴。ジュエリーで広く使用されていますが、エメラルドは割れやすい宝石です。

 ※上記の順位は、硬度だけでなく、その美しさや希少性・用途に応じて評価されています。

 

 

モース硬度順の宝石イラスト

 

 

 

 

 

3. ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けない?割れないの?

 

ダイヤクラッシュイメージ 

 

宝石の中で一番硬いダイヤモンド。ダイヤモンドはその硬さゆえ、ダイヤモンドでしか削ることができません。 先ほどもお伝えしましたが、モース硬度の数値は絶対的な硬さを表すものではないため、「割れない」と「頑丈」なのかは別になってしまいます。

 

 

 

先に、結論から言えば、ダイヤモンドには「劈開(へきかい)性」という性質があり、 ある一定方向から力を加えると割れてしまいます。

 

ダイヤモンド劈開イラスト

 

この図のようにダイヤモンドは劈開性があるため、硬度が「10」といえど、 一定の方向からの力に対しては弱く、ハンマーで叩いたり、 鋭利なものにぶつけてしまったり、 落下して負荷がかかる角度によっては簡単に割れてしまいます。

 

 

 

ダイヤモンドの劈開性を避けて、図のようなブリリアントカットにするためには、以下のような方法で削ります。

 

①レーザーソーイング: 劈開面に沿って割れるのを防ぐため、レーザーを使用して精密に切断。

②ブロッキング:ダイヤモンド同士を擦り合わせて、八面体に近い粗い形状を作成。

③ファセットのカット: 劈開面に注意しながら、特定の角度でファセットをカット。※ファセットとは、宝石の表面にある平らな小さな面のことを指します。

④研磨:研磨機を使って滑らかに仕上げ、光を効果的に反射させる。

 

↑この工程によって劈開性を避け、ダイヤモンドの結晶から美しいブリリアントカットになります。

 

 

 

そのため、ダイヤモンドの品質を評価するための4つの基準「4C」にも入っている、「ダイヤモンドのカット(cut)」 はガードルが薄すぎたり、キューレットが尖りすぎているものは石留め時に割れやすいため、ダイヤモンドにおいてはこちらも「4C」もとても大切になってきます。 

 

ダイヤカットイラスト

 

ダイヤモンドは正八面体の結晶でできた宝石で、 劈開とは、原子同士の結合力の弱い部分に沿って割れる性質のことを言います。 

 

 

 

 

 

4. 天然ダイヤモンドと全く同じ特性を持つラボグロウンダイヤモンド

 

ラボグロウンダイヤモンド

 

現在、ダイヤモンド以外でモース硬度「10」を持つものは、自然界には存在しないとお話ししていましたが、近年では科学技術の進歩により、硬度が非常に高い材料が人工的に作られています。

 

 

主に工業用途や研究用途で使用されることが多いものでは、ナノスケールのダイヤモンド粒子で構成されており、非常に高い硬度と耐久性を持つ「ナノクリスタルダイヤモンド」やダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、「工業用の研磨材として使用されている」ボロンドープダイヤモンドなど他にもいくつかあります。

 

 

その中でも、天然ダイヤモンドと科学的・物理的・光学的性質が全く同じ物質で注目されているのが「ラボグロウンダイヤモンド」です。天然ダイヤモンドとは、同じ炭素を原料としているだけでなく、結晶構造や硬度も完全に同じように作られています。

 

 

天然ダイヤモンドとの唯一の違いといえば、ラボグロウンダイヤモンド(Lab-Grown Diamonds)は、ラボ(研究所)にある機械の中で天然のダイヤモンドが生成する過程・環境を再現して育てられたダイヤモンドだということです。

 

 

ラボグロウンダイヤモンドの生成過程は地球に優しく、土壌や大気汚染など環境への負担がほとんどありません。また、紛争や労働問題とは無縁のラボで育つため、環境に優しく、安定して供給できるエシカルなジュエリーとして世界で注目されており、天然ダイヤモンドの約30%〜40%の低い価格で販売されているので手に取りやすく若い世代にも人気なのです。

 

 

ラボグロウンダイヤモンドとは?これだけ読めばよくわかる7つのポイント!

 

 

 

 

5. おわりに

 

 ラボグロウンダイヤモンドをはめる笑顔の女性

 

いかがでしたか?今回は、ダイヤモンドの硬度についてお話ししてきました。世界で一番硬いとされるダイヤモンドはその美しさと希少性から、何世紀にもわたり魅了されこの瞬間も世界中の人々に愛され続けています。ダイヤモンドの持つ魅力は、他の宝石にはない特別な存在感を持っています。

 

 

私たちは宝石が加工され、指輪やネックレスなどのジュエリーとして身につけることがほとんどです。このようなジュエリーは、宝石の輝きだけではなく1つのジュエリーを完成させるために石のクオリティーや、カットのプロポーション、石を留める職人の知識と技術がたくさん込められています 。みなさまが今お持ちの素敵なジュエリーを、ぜひ大切に育てていってあげてくださいね。

 

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