みなさんは、「ジュエリーがどのようにして美しい形になっていくのか」その秘密をご存じですか?この記事では、デザインから製作、そして仕上げまで、ジュエリーが完成するまでの全プロセスをご紹介します。職人の手による精密な技術と、細部にわたるこだわりがどのように一つのアートピースを生み出すのか、完成までの舞台裏をお見せしたいと思います。
目次
1. デザインを決める
まずは、ジュエリーデザイナーの「デザイン決め」について説明します。ジュエリーには、リング・ネックレス・ピアス・イヤーカフなど色々なアイテムがありますが、デザイナーはトレンドにあわせたデザインや、お客様のニーズに合わせてデザインを決めていきます。
インスピレーションを得るため、さまざまなアイデアやテーマを考えながら、これらのアイデアをもとにスケッチを描いたり、デザインソフトを使用してデザインの概念を具体化します。この段階で、ジュエリーの形状、サイズ、使用する素材、宝石の配置なども考慮します。
また、デザイナーは、お客様のニーズやトレンドも取り入れつつ、独自のスタイルや美学を反映させたデザインを追求します。最終的に、デザイン案が決まれば、3DモデリングやCADを使って詳細な設計図を作成し、実際の製作工程へと進みます。デザイン決めは、ジュエリーがどのように見え、感じられるかを決定する重要なプロセスです。
2. CADの作成
次の工程は、デザイナーのデザイン画をもとにCAD デザイナーが3D データを作成します。ジュエリーCAD(コンピュータ支援設計)は、ジュエリーのデザインをコンピュータ上で作成する技術です。これにより、デザイナーは精密な3Dモデルを作成し、細部まで詳細に設計することができます。
CADを使用すると、ジュエリーのデザインを仮想的に見ることができ、地金の重さや、全体の形、デザインがのイメージと同じかどうか、石のサイズまで細かな形状やバランスを確認しながら修正できます。
また、実際の製造前にお客様にデザインを確認してもらうことも可能になるため、製品の完成度が高まり、スムーズに制作が進みます。CADは、ジュエリー製作における重要なステップであり、精密なデザインを実現するための不可欠なツールなのです。
3. 3D造形と湯道をつける
次は、CAD データを造形していきます。 石は出来上がってから留めるため、地金部分のみインジェクションワックスと呼ばれる WAX で造形します。
ジュエリーの「3D造形」と「湯道」について説明すると、3D造形とは、ジュエリーのデザインをデジタルで作成し、そのデザインをもとに3Dプリンターで樹脂やワックスなどの材料を用いて実物のモデルを作成する工程です。このモデルをもとに金属を流し込むための鋳型を作成します。
湯道とは、その鋳型に金属を流し込む際に必要な通り道のことです。湯道を正しく配置することで、金属が均等に行き渡り、完成品に欠陥ができるのを防ぎます。これらの工程は、ジュエリー製作において精密さと品質を保つために重要です。
4. 石膏型を取り鋳造する
次は、ジュエリーの「石膏型取り」と「鋳造(ちゅうぞう)」です。ツリー状にした WAX を筒に入れて硬化させる事で石膏型を作成します。 固まった石膏型を鋳造機にセットし、溶かした地金を流し込むことで、ジュエリーの形が作られます。この鋳造工程により、複雑なデザインのジュエリーを正確に再現することができます。
また、キャスト屋さんにもよりますが、地金の熱で燃えて蒸発する物体であれば、貝殻などの人の手で作ることが難しいものは現物鋳造によって細部まで作ることが出来る為、現物がそのまま鋳造されます。
※ 鋳造のことをアクセサリー業界では、俗にキャストと呼びます。
5. 表面の鋳肌を研磨する
ジュエリーの表面に見られる「鋳肌(いはだ)」とは、鋳造工程でできる「ざらつきや、バリなど微細な凹凸」のことです。この鋳肌をヤスリや、バレル研磨(細かい金属粉と溶液の水)に入れ回転攪拌し、研磨機を使用し表面を荒磨きにしていきます。
研磨することによって、ジュエリーの表面を滑らかで光沢のある仕上がりにします。研磨とは、まず粗い研磨剤で大きな凹凸を削り、次に細かい研磨剤でさらに滑らかにしていく工程です。最終的には、ジュエリーが持つ素材の美しさを最大限に引き出すことができ、見た目も手触りも一層良くなります。これにより、ジュエリーが高品質で美しい製品として完成します。
6. 石留・刻印・仕上げ磨き
最終工程では、磨いた枠に宝石をセッティングして、角度・石の座り具合を確認し石留めしていきます。
石留めは、宝石をジュエリーに固定する作業のことです。最初に作成したデザインに合わせて石を配置し、爪やベゼルといった技法を使ってしっかりと固定します。その後、石のぐらつきや、爪の留まり具合、リングであればサイズも含め検品しデザインが完成します。
刻印は、ジュエリーにメタルの種類(例:金やプラチナ)やブランド名、製作者のマークなどを印字する工程です。刻印をすることで、ジュエリーの素材や価値が証明され、品質保証にも繋がります。
最後の仕上げ磨きは、ジュエリーの表面を滑らかで光沢のある状態に整える作業です。細かい研磨剤を使い、表面の微細な傷を取り除き、超音波洗浄で隙間に入り込んだ研磨剤や汚れを洗浄し輝きを引き出します。これらの工程を経て、ジュエリーが美しい仕上がりになります。
7. まとめ
ジュエリーが出来上がるまでには、デザインの構想から始まり、3D造形、鋳造、石留め、仕上げ磨きなど、いくつもの精密な工程を経て、一つの美しい作品が完成します。
それぞれの工程にデザイナーや職人の技とこだわりが込められ、細部にわたる手作業が輝きを生み出します。この記事を通して、ジュエリーがどのようにして完成するのか、その過程と魅力を少しでも感じていただけたら幸いです。
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